【M字問題が深刻化】原因は小口配達の増加と不在配達

【M字問題が深刻化】原因は小口配達の増加と不在配達

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【M字問題が深刻化】原因は小口配達の増加と不在配達
 「M字問題」という言葉を聞いたことがあるだろうか。
 運送業・物流業界が頭を抱える問題として「物流2015年問題」や「SS過疎地問題」などがあるが、それ以外にも「M字問題」というものがある。
 この「M字問題」というのは、トラックドライバーの需要が朝と夕方に偏っていて、物流量とドライバーの仕事量が合わないことを指す。
 なぜ、このような事態になっているのか?原因や解決案をまとめたいと思う。


M字問題とはなにか

M字問題とはなにか

M字問題とは


 宅配便各社にとって一番の課題は、個人向け荷物の受け取り先の不在問題だ。在宅率が高いのは午前10時までと午後4時~6時。朝と夕方に山がある「M字」になっている。

 ヤマト運輸は従来、早朝から集配車1台に約100個の荷物を積み、ドライバーがひとりで配達していた。全戸を回り終えると午後2時を過ぎ、やむなく不在配達票を戸口に入れることも多かった。

宅配便悩ませる「M字問題」



このように、午前10時と午後4~6時と配達件数を24時間のグラフにすると、M字のようになることからM字問題と呼ばれる。



M字問題が深刻化する原因

M字問題が深刻化する原因

トラックドライバー不足


 まずひとつに、トラックドライバー不足が挙げられる。

 国土交通省が2008年にまとめた「トラックドライバーの需要予測」で、ドライバーの確保努力がなかった場合、2003年から15年にかけドライバーは約8万人減り、全国で約15万人が不足するという試算が発表された。

 また、トラックドライバーは、夜間の長時間勤務に加え、荷物の集荷や配達にともなう待ち時間が長い割に賃金水準が低く、即戦力になる経験者が優先されるため就業者は中高年の男性中心となっている。

 そのため、新規就労者も少なく、トラックドライバーの高齢化、別業種への転職なども相まって慢性的な人手不足となっている。

この「物流2015年問題」に関しては以前記事で書いたものがあるので参考にしていただきたい。

【物流2015年問題に関する記事】


小口配達の増加


 2つ目にあげられるのは、小口配達の増加だ。国土交通省が発表した資料に次のようなものがある。

 3日間調査において、宅配便等混載利用貨物は81.6万t、1,129万件あり、うち個人向け貨物は4,599t(0.6%)、404千件(3.6%)である。2000年調査と比較すると、宅配便等混載に占める個人向け貨物の割合は、重量ベースで0.4ポイント、件数ベースで1.5ポイント高まっている。

(中略)

 宅配便の貨物量(取扱個数)はこれまで増加基調で推移しており、公表されている実績では年間29億1,030万個(2005年度)となっている。

 この実績は、個人向けと企業向けの両者を含むものであるが、ちなみにこの年間実績について、年間360日稼働、宅配便1個当たりの重量を10㎏として仮定し、3日間相当分を重量換算すると24.2万tとなり、この換算重量に対して本調査で捉えた個人向け宅配便等混載利用貨物は1.9%(2000年調査は0.8%)に相当する量となる。

小口貨物の個人向け流動量の状況



 この宅配便が増加したことにともなって、不在配達も増えている。

 トラックドライバーからしてみれば、一度、配達したにも関わらず、再び配達に訪れる必要になってしまい二度手間になってしまう。

 もちろん、「在宅時間に届けるのがプロ」なのもごもっともだが、この時間のコストなども考えると不在配達の増加は痛手になるのも頷ける。

多忙時間の集中


 日中時間が平均的に需要が発生しているのであれば、捌ききれる件数だったとしても、在宅率が高い午前10時までと午後4時~6時に配達をして欲しいと集中してしまうと捌ききれなくなってしまう。

 配達の需要がこの2時間に集中してしまうことで、配達が間に合わなくなってしまい、最終的には不在配達に繋がってしまう。

 このような原因があり、M字問題が深刻化している。



解決案や対策など

解決案や対策など
 では、各企業の対策を見てみたいと思う。

M字勤務


 朝と夕方の忙しい時間帯だけ働いてもらう「M字勤務」に着手している。
 例えば、週に3~5日、午前7時から正午までの5時間か、午後4時から8時までの4時間、あるいはその両方の勤務を採用し、このほかにも、台車や電動アシスト自転車で回る平日だけのM字勤務も用意してある。

女性ドライバーの採用


 女性を中心に短時間だけ働きたいという人も多いため、積極的に採用している。

 このように、配達件数が集中している時間帯に働ける人材の確保を行っているようだ。



おわりに

 いかがだっただろうか。

 こういった小口配達が増えることは、運送業界にとっては望ましいことではあるが、需要が偏ってしまうとこういった問題が起きてしまう。

 運送業や配送業の方には、2015年問題やガソリン価格の高騰などの問題もある。

 度重なる問題に、大変だと思うが、1つずつ問題を解決していってもらいたいとおもう。

 少しでも自動車・トラックに興味のある方にとって参考になれば幸いである。

~参考になったら、みんなにも教えよう~
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