車のサーモスタットの仕組み・構造とは?

車のサーモスタットの仕組み・構造とは?

あとで読む: このエントリーをはてなブックマークに追加
サーモスタットの仕組み
 人間には体温を調節する機能が付いていて、だいたい36℃前後を保つようになっている。
しかし、体温調節をするのは車に関しても同じだ。

 今回は、車の体温調整をするための部品であるサーモスタットの仕組みや構造についてまとめてみたので、参考にして欲しい。

サーモスタットについて

サーモスタット

サーモスタットとは?


【冷却水の温度を調節する】
 自動車は、エンジンによって動くが、エンジンが高熱になってしまうと故障してしまうということをご存知だろうか?
エンジンが高熱になるのを防ぐために、エンジンの周りには冷却水用の水路が用意されており、そこを冷えた冷却水が通ることでエンジンを冷ましているのである。

 その冷却水を冷やすために、走行中の風を利用したラジエターという冷却装置があるのだが、常にエンジンの周りに冷えた冷却水が流れていると、今度はエンジンが冷えすぎてしまうのだ。

 冷却水を冷やし過ぎないためには、エンジンが高熱になった時だけ冷えた冷却水を送る処理が必要になる。
その役割を担っているのが、サーモスタットなのである。
※サーモスタット(thermostat)は熱を意味する[Thermo]と一定を意味する[Stat]を合わせた言葉である。


【水路が2パターン】
 冷却水の水路には、ラジエターを通る水路と、ラジエターを通らない水路の2パターンに分かれている。
エンジンが冷えている時には、ラジエターを通過した冷却水はサーモスタットによってエンジンに送り出されないようサーモスタットが閉じており、エンジンが高熱になるとサーモスタットが開いて冷えた冷却水をエンジンに送り込むのだ。



サーモスタットの仕組み・構造


【熱による膨張】
 サーモスタットというと、車の部品というイメージが強い人が多いと思うが、実は「こたつ」を始めとする様々な物に使われている。
こたつでいうと、ある程度温度が高くなると「カチン」という音とともに温めるのをやめてしまうが、これはサーモスタットによるものなのだ。

 サーモスタットは膨張しやすい金属で作られており、サーモスタット自体の温度が上昇することでサーモスタット内にある金属の板などが膨張によって反るのだ。
こたつなどの場合は、その部分をスイッチとして利用しているため、熱くなるとスイッチがOFFなり、冷めてくるとスイッチがONになるのである。

 車の場合も基本的な構造は同じで、冷却水が熱くなるとサーモスタットの弁が開き、冷めてくると弁が閉じる仕組みになっている。
冷却水の温度によって開閉の具合が異なるので、その開き具合によって水温を一定を保つようになっているのだ。

サーモスタットが故障すると

新品のサーモスタットと固着したサーモスタット
右:固着したサーモスタット
【オーバーヒート】
 さて、このサーモスタットが故障してしまうとどうなってしまうのだろうか?

 基本的に車に使用されているサーモスタットは簡単な仕組みであるため故障しにくい部品ではあるのだが、長く使用していると経年変化により固着してしまうことがある。

 もし、サーモスタッドが閉じた状態で固着してしまうと、エンジンがどんどん高熱になってしまい、オーバーヒートしてしまう。
オーバーヒートしてしまうと、エンジンオイルが柔らかくなりすぎてしまい、エンジンが焼き付きを起こしてしまい、かなりの修理代がかかることになるだろう。


【オーバークール】
 対して、サーモスタットが閉じたまま固着してしまうと、常に冷たい冷却水をエンジンに送ることになるため、オーバークールしてしまう。
オーバークールすると、エンジンが熱膨張しないためにシリンダーとピストン間のクリアランスが狂ってしまい、結果的にはオーバーヒートと同じくエンジンが焼き付いていしまう。

 どちらにせよ、水温計を良く確認して早めに異常に気付くことで重大な故障を防ぐことが出来るだろう。

 車種によっても異なるが、¥10,000~¥20,000程度の費用でサーモスタットを交換することが出来る。
エンジンの焼きつきを修理することと比べたら安く済むので、異変に気付いたらディーラーや整備工場に連絡してみよう。

【Tips】
水温計については、こちらの記事も参考にして欲しい。
【故障?】車の水温計が上がらない原因とは?

サーモスタットの仕組みに関する動画

 この動画では、サーモスタットの弁に針金を挟んで、サーモスタットがどのように動くのかをわかりやすく解説している。



おわりに

 いかがだっただろうか。
サーモスタットとは、温度を一定に保つための部品であり、熱によって金属が膨張する仕組みを利用した構造になっているということがおわかりいただけただろうか?
また、サーモスタットが故障するとエンジンもダメージを受けるので、運転中でも定期的に水温計を見るようにしよう。
この記事が、あなたにとって少しでも役に立てば幸いである。

~参考になったら、みんなにも教えよう~
このエントリーをはてなブックマークに追加

Comment

Comment Form
公開設定

Trackback


→ この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)