運送業におけるハインリッヒの法則とは?

運送業におけるハインリッヒの法則とは?

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ハインリッヒの法則とは?
 あなたはハインリッヒの法則というのをご存知だろうか?

 ハインリッヒの法則は、どの業界においても通用する労働災害に関する法則であるが、今回は運送業におけるハインリッヒの法則についてまとめてみた。


              
                                                           

ハインリッヒの法則とは

運転のヒヤリハット
【1:29:300】
 ハインリッヒの法則とは、1つの重大な事故の背景には、29の軽い事故があり、さらには300もの事故未遂(ヒヤリハット)があるという法則(1:29:300の法則)のことである。
簡単に説明すると300の危険な要因が29の軽微な事故に繋がり、1つの重大な事故に繋がってしまうということである。
また1つの危険な要因が重大な事故になってしまった場合(1)と、軽い事故になってしまった場合(29)、事故に繋がらなかった場合(300)に分けるという解釈をすることもあるようだ。

 このハインリッヒの法則は、アメリカの保険会社に勤めていたハーバート・ウィリアム・ハインリッヒが、実際に起こった5000件もの労働災害を統計学的に調べあげて導き出された法則であり、現在では災害防止に役立てられている。


【ヒヤリハット】
 危なく事故に繋がるところだった。というミスのことをヒヤリハットと呼ぶことはご存知だろうか?
簡単な例を挙げると「日曜大工でハンマーで釘を打とうと思ったら、うまく打てずに指を打ちそうになってしまった」というようなヒヤリとすることだ。
その時は、特になんの事故にも繋がらずに「危なかった」で済んでしまうが、もしかしたら指を打って怪我をしていたかもしれないし、強く打ちすぎて手術が必要になっていたかもしれない。

 このようなヒヤリハットを繰り返すことが、重大な事故に繋がってしまうことになるのだ。


【ハインリッヒの法則と5つの駒】
 事故を起こして傷害に繋がる工程を5つに分けることが出来る。
この工程から事故を減らそうとする考えを5つの駒と言う。

[5つの駒]
  • 社会的環境
  • 人的欠陥
  • 不安全行為
  • 事故
  • 傷害

 この中で、「社会的環境」「人的欠陥」というのは、生まれ育った環境や個人の性格などを表しており、事故を起こす間接原因と言われている。
不安全行為とは、事故の直接原因となる行為である。

 間接原因を減らすには、性格を変えたりする必要があるため難しく、現実的ではない。
そこで直接原因を減らすことで事故を防ぐことが出来るという考えのことを5つの駒と呼ぶのだ。
(ドミノ倒しで考えた時に、3番目の「不安全行為」がなくなるだけで「事故」「傷害」のドミノを倒すことが出来なくなるということ)

運送業でのハインリッヒの法則

荷物のヒヤリハット
【具体的にはどういったものがあるか】
 1つの重大事故の背景に、29の軽微な事故があり、300のヒヤリ・ハットがあると言われてもいまいちピンと来ない人もいるだろう。
そこで、運送業で起こり得るであろうハインリッヒの法則の身近な例を挙げてみる。


【荷物に関する事故】
 トラックでの輸送段階で「荷物の積み込みのバランスが悪く危うく積み上げた荷物が倒れそうになった」
こんな経験をしたことはないだろうか。
このヒヤリハットを例としてハインリッヒの法則にあてはめると、以下の様な事が考えられる。

[荷物のバランスが崩れたら]
  • 300回(300人)が荷物が倒れそうになっただけで済んだ
  • 29回(29人)が荷物を倒し、顧客からクレームが来た
  • 1回(1人)は荷物を全て倒し、クレームとなり取引先から契約を解除された

 といったことになるだろう。
同じようなミスでも結果はここまで変わってくることがある。


【運転に関する事故】
 運転に関しては運送業を問わず、タクシーの運転手や通勤のために運転する人など幅広い人が対象となる。
例えば、「左折しようと思ったら歩行者が歩いている事に気付かず事故を起こしそうになった」
誰でも1度くらいはこういった経験をしたことはあるだろう。
これを例としてハインリッヒの法則にあてはめると、以下の様な事が考えられる。

[左折時に歩行者がいたら]
  • 300回(300人)がギリギリのところで気付いたため、何事もなかった
  • 29回(29人)は歩行者と軽い接触事故を起こしてしまった
  • 1回(1人)は歩行者を轢いてしまい死亡事故を起こしてしまった

 といったことが起こり得るだろう。
万が一にでも、死亡事故を起こしてしまったら企業的損害はかなり大きいだろう。

おわりに

 いかがだっただろうか。
今まではうっかりミスでやりすごしていたような事も、ハインリッヒの法則で考えると、いつかは事故に繋がってしまうということがわかっただろうか。
重大な事故を防ぐには、ヒヤリ・ハットを少なくすることが最善なのである。
この記事が、あなたにとって少しでも役に立てば幸いである。

~参考になったら、みんなにも教えよう~
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